積極的に治す!サヨナラ筋肉痛

筋肉を鍛える習慣を!

筋肉痛になりにくい体を手に入れるには、普段から筋肉を鍛えておくのがポイント。
キーワードは「体幹」です。

体の軸が安定すれば
運動機能も向上する

日頃から全ての筋肉を満遍なく動かしていれば、それぞれの部位の血行もよく、仮に筋肉痛になっても早く回復します。しかしながら、日常生活で使う筋肉は意外と偏っているものです。

骨格筋の中でも体の深層部にあり、体を支えて安定させるという重要な役目を果たしている体幹筋は、普段あまり意識することはありません。

体幹筋は「インナーマッスル」とも呼ばれていますが、中でも、体幹を鍛える時に重要なのが、背骨に直接ついている腹横(ふくおう)筋、多裂(たれつ)筋、大腰(だいよう)筋などの「ローカル筋」と呼ばれる筋肉です。

ローカル筋を鍛えると、骨盤が正しい位置に収まり、運動する時に体が安定します。宮川先生によると、トップアスリートと呼ばれるような選手たちは、練習前には必ず体幹トレーニングを十分に行うそうです。そうすると体の軸がぶれなくなり、運動のパフォーマンスが上がるだけでなく、けがの防止にもなると言います。

毎日使っている筋肉は、筋肉痛にはなりにくいもの。何気なく行っている「歩く」という動作も運動として捉え、体幹を意識しながら行うとよいでしょう。

1日8000歩の運動習慣を!
毎日筋肉を使うことを意識しましょう

ウォーキングイメージ

できれば毎日きちんと筋肉を鍛えたいもの。あえて時間をつくらなくても毎日気軽にできる運動は「歩く」こと。ただ歩くだけでなく、背筋を伸ばしていつもより大股・速歩きで「体幹を意識すること」がポイントです。歩くのであれば、目安は厚生労働省が提唱している「1日8000歩」。そのうち、15分以上続けて歩く「しっかり歩行」も取り入れて、運動効果をアップしよう。

おすすめは朝のラジオ体操
筋肉のコンディションは毎日チェック

ラジオ体操イメージ

毎日同じ動作をしていれば、自分の筋肉のコンディションが分かるようになります。「筋肉をチェックするなら、朝のラジオ体操がおすすめ」と宮川先生。ラジオ体操第一はわずか3分十数秒。その中に全身のあらゆる筋肉を使った動きが組み込まれているといいます。起き抜けに覚醒効果を得られるだけでなく、一日を始めるための準備運動にもなります。

ローカル筋を鍛えよう

背骨を真っすぐ保ち、姿勢の善しあしにも影響するローカル筋。体幹を安定させ、けがを予防するためにも、ローカル筋を鍛えておこう。

“ちょっときつめ”が効果的!

筋肉を刺激すると、筋肉をつくる成長ホルモンの分泌を促進。 ローカル筋の強化と共に、脂肪燃焼効果にも期待大。

背骨

多裂筋

骨盤から背骨についていて、脊椎(せきつい)の骨と骨を結んでいる筋肉。体をねじる動きを補助したり、骨盤や背骨を安定させる役割がある。背筋を真っすぐ保てるのは多裂筋のおかげ。

人体イメージ

大腰筋

背骨と両脚をつなぎ、歩く、走る、階段を上るなど、太ももを動かす時に使う重要な筋肉。高齢者がつまずいたり、転びやすくなったりするのは大腰筋が弱くなったことが原因の1つ。

腹横筋

腹筋群の中でも最も内側にある筋肉。腹巻きやコルセットのようにお腹を覆い、内臓の位置を定め、腰回りと体幹を安定させる。腹横筋が衰えると、ぽっこりお腹の原因に。

初級

座りながらおへそをへこます

30秒キープ

通勤電車の車内やオフィス、あるいは自宅のソファなどに座っている時に、ただ座っているのではなくて、おへそをへこませて座るようにする。呼吸は通常のまま。30秒くらい、おへそをへこませたままキープ。日常的に意識して行うことで、腹横筋が鍛えられる。

中級

おへそをへこませたままスクワット

1日10回つま先より膝がでないように

おへそをへこませたまま、スクワットをすることで、大腰筋、腹横筋といったお腹回りの筋肉だけでなく、最も大きな筋肉である太ももの大腿(だいたい)筋やお尻回りの筋肉も一度に鍛えられるため、体幹トレーニングにおすすめ。初めは1日10回程を目安にし、だんだんと回数を増やしていこう。

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