生活習慣病対策にチャレンジ!10分ダイエット

体を動かす女性

今より10分多く体を動かすことで、ダイエット効果が得られる上に、高血圧や糖尿病などの生活習慣病やがん、認知症のリスクも低減します。

独立行政法人国立健康・栄養研究所 健康増進研究部長

宮地元彦 先生

宮地元彦 写真

みやち・もとひこ
鹿屋体育大学大学院修了。川崎医療福祉大学助教授、米国コロラド大学客員研究員などを経て、2011年より現職。厚生労働省『健康日本21(第2次)』などの策定にかかわる。

ふくらはぎを鍛えて血行を促す!

通勤時間や家事の合間を利用して、冬に滞りがちな血行を促し冷えやむくみを改善する、ふくらはぎの筋トレ&ストレッチを紹介します。

〝第二の心臓〟を鍛えて冷え&むくみを改善

冬は、血行不良による体の冷えや脚のむくみが気になる季節。血の巡りが悪いと代謝も下がり、脂肪が燃えにくい体になってしまいます。そこで注目したいのが、血液を心臓に送り返すポンプの役割をもち、「第二の心臓」ともいわれるふくらはぎの筋肉。鍛えることで、全身の血行を促進し、冷えやむくみはもちろん、高血圧などの予防・改善にもつながります。

おすすめは、移動や立ち仕事の時間など、場所を問わず筋肉を鍛えられる「つま先立ち」。足先が冷えて眠れない夜に行えば、ポカポカして眠りに就きやすくなります。

筋トレ後には必ずストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐしてしなやかさを保ちましょう。

簡単&どこでもできるつま先立ちで血行促進!
									1.	かかとを上げて、5秒キープする。
									2.	かかとを着地させて、5秒休憩。 
									3.	1、2を10回繰り返す。
									これを1日3セット行う。
かかとをつけずに
									下ろした時にかかとを完全に着地させずに、かかとの上げ下ろし。
									片脚で
									片脚立ちで、かかとの上げ下ろし。両脚を行う。

筋トレ後は必ずストレッチ!

どちらでもやりやすいほうでOK!

  • 立って行う場合

    立って行う場合 後ろの脚と上体を一直線に

    ❶アキレス腱を伸ばす要領で脚を前後に開き、ふくらはぎを意識して後ろの脚をゆっくり伸ばす。
    ❷片脚30秒ずつ、両脚を行う。

  • 座って行う場合

    座って行う場合

    ❶片脚を立て膝にし、両腕で脚を抱え、ふくらはぎを意識して上体をゆっくり前に倒す。
    ❷片脚30秒ずつ、両脚を行う。

ラジオ体操で究極の全身運動

日本人なら誰もが知っているラジオ体操。ダイエットに最適な上、音楽に合わせて行うことで認知症の予防にもなります。

筋トレ、ストレッチ、有酸素運動を同時に実現!

ラジオ体操は、運動の三大要素である「筋力トレーニング」、「ストレッチ」、「有酸素運動」を全て備えた、究極の全身運動です。運動としての強度は速歩に相当(ラジオ体操第1の場合)。ラジオ体操で、テレビを見ている時間を運動に換えてみませんか。朝行えば、心身がスッキリ目覚めて自律神経も整い、代謝もアップします。音楽に合わせて体を動かすことは、認知症を予防する効果があるともいわれています。

効果を得るには、漫然と行わず、リズムに乗って大きく伸びやかに動くことが重要です。関節を痛めることなく、楽しく続けるためにも、ムチのようにしなやかで、バネのようにリズミカルな動きを目指しましょう。

正しい動きで体と脳のエイジングケア!
									【例:体をねじる運動】
1. 脚を開いて立つ。
2. 腕の力を抜いて、上体を小さく左右にねじる。 
3. 腕を斜め上に大きく2回  振り上げる。
4.1~3を反対側も行う。
効果を得る秘訣は正しく行うこと!

●大きく動かす

伸ばす動作は「より遠くへ」 を意識。関節に力を入れて伸ばすのではなく、ムチのようにしなやかな動きを意識する。

●リズムに乗る

リズムに乗って行うことで体のバネを使い、柔軟性が高まる。

よりダイエット効果を高めたい人は、ラジオ体操第2も併せて行うことがおすすめです。
									【ラジオ体操第2】
									老若男女を対象につくられたラジオ体操第1に対し、第2は職場向けにつくられた体操。運動強度はさらに高く、ダイエット効果も高い。体調や体力に合わせて、無理のない範囲で行うことが鉄則。
NHKテレビ・ラジオ体操
放送時間をチェック!

【放送日時】
Eテレ 毎日 6:25
ラジオ第1 毎日 6:30
ラジオ第2 毎週月~土 8:40、12:00、15:00
この他、総合テレビでも放送しています。
詳しくは番組ホームページをご覧ください。

https://pid.nhk.or.jp/event/taisou/taisou.html

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