漢方の知恵で女性の疲れを解消!

加齢に伴う疲れ対策

誰しもが経験する疲れです。若い頃と比べれば体力も気力も
衰えていることを自覚し、ほどほどの力で生活するとよいでしょう。

漢方の考え方では女性は体のピークを過ぎた35歳以降は、それ以前と比べると「気」が少なくなるため、疲れやすくなっていきます。「気」が少なくなると徐々に「血」も少なくなっていきます。新陳代謝が低下することで冷えやすくなり、冷えが疲れを助長するケースも見られます。

「気」は睡眠によって補われますが、眠るにもエネルギーが必要。加齢に伴い睡眠時間は短くなり、睡眠の質も悪くなります。昼寝などで効果的に「気」をチャージしましょう。

日常生活で起こる様々な〝変化〟によっても「気」は消耗します。季節の変わり目や非日常的なイベントなどでは「気」をつかい過ぎないことも大切です。

“ちょこっと寝”で「気」をチャージ
夜に十分眠れない時は、昼食後に仮眠をとるのがおすすめです。夜の睡眠に影響しないよう、日中にとる睡眠は30分以内、気分がすっきりする程度に。
季節の変わり目は省エネモードで過ごす
季節の変わり目は、気温の変化などに順応・適応しようとして、「気」をつかっています。エネルギー消費を通常の8割程度に抑え、余力を残しましょう。
元気をつくるツボ「湧泉ゆうせん」を刺激
加齢による疲れに効く代表的なツボが「湧泉」。土踏まずのやや上、足指を曲げた時にへこんだところにあります。痛気持ちよい程度に刺激しましょう。

虚弱状態による疲れ対策

このタイプの疲れは、症状によって対策が変わります。
自分の弱いところに症状が現れやすいので、日々しっかりケアを。

30代や40代の人が、疲れがとれないことを年齢のせいにするのは早過ぎます。年齢よりはむしろ、生活習慣により「気」をすり減らしてしまったことが原因。本来は虚弱体質ではないのに、「気」がすり減ることで〝虚弱体質のような状態〟に陥っているのです。虚弱状態による疲れを放置すると、疲れ過ぎて体が動かなくなったり、気力がなくなって年齢以上に老け込んだりしてしまうこともあります。

この疲れの症状は、食欲がなくなったり、下痢や便秘になったりするなど「消化器」に現れる人と、咳や鼻水、かぜをひきやすいなど「呼吸器」に現れる人がいます。症状に応じた対策を施しましょう。

消化がよくて精のつくものを
消化器系に症状が現れる人には胃腸に負担がかかるステーキやウナギより、消化がよくて精がつく山いも、ナツメ、タイなどがおすすめです。
かぜのひき始めに食べるような物を
呼吸器系に症状が現れる人には、アンズやキンカンのはちみつ漬けがおすすめです。体を温めるねぎやしょうがなども、日常的に摂りたい食材。
優先順位を決めて「気」を温存
例えば入浴は疲労回復に有効ですが、一方でエネルギーもつかいます。無理して入浴時間をとるよりも睡眠を優先し、朝に入浴するなどの工夫を。

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