困っていませんか?痔の症状

学びPoint

1. 便秘といきむ習慣は、痔を招きやすい
2. 忘年会シーズンは飲み過ぎに注意
3. 専門医のいる肛門科を受診する

辻仲病院柏の葉肛門外科部長・骨盤臓器脱センター長

赤木 一成 先生

あかぎ・かずなり 1994年九州大学医学部卒業後、同大学第二外科入局。同大学大腸肛門外科研究室、東葛辻仲病院勤務、アルト新橋クリニック院長を経て、11年より現職。日本大腸肛門病学会専門医。専門は直腸肛門疾患、骨盤底疾患。これまでに約5000件の直腸肛門外科手術・骨盤底外科手術を執刀。著書に『よくわかる肛門外科手術マニュアル』(中外医学社)など。WEBサイト『よくわかる大腸肛門科』 (https://daityoukoumonka.com/

痔 / Profile

痔とは

痔とは肛門の病気の総称で、痔核じかく裂肛れっこう痔瘻じろうをまとめて痔の3大疾患しっかんといいます。痔のタイプによって、症状や対策は異なります。お尻の悩みがある人はまず、自分のタイプを確認してみましょう。

痔の3大疾患と症状 痔の3大疾患と症状

Q1痔の困った症状は?

A. 痛みや出血、れなどです

痔は男女を問わず、誰でもかかる可能性のある身近な病気。しかし、放置していたり自覚していなかったりする人も多く、日本人の3人に1人が患っているといわれています。次のような症状が現れたら、あなたも痔かもしれません。

●痛み
通常、痔核は痛みはないが、血豆を伴ったり、大きく腫れたりすると痛みが生じる。裂肛は、排便時に肛門の出口付近の傷が刺激され、ズキズキとした痛みが現れる。排便後も痛みが引きにくい。痔瘻の前段階である肛門周囲膿瘍は、肛門周囲が激しく痛む。膿が出ると一時的に痛みは引く。
●腫れ
肛門周囲膿瘍(痔瘻の前段階)は、肛門の内側のくぼみに細菌が入って感染し、炎症を起こして肛門付近が腫れる。
●いぼ・血豆
内痔核が肛門から脱出すると、いぼを確認できる。また、外痔核では肛門のふちに血豆が見られる。
●膿
大腸菌などに感染して直腸や肛門に炎症が起こると化膿し、膿がたまる。繰り返すと膿が皮膚を破り、痔瘻となる。
●出血
排便時、内痔核のいぼがこすれて出血をすることがある。また、裂肛でも少量の出血が見られる。

痔の症状

痛み/腫れ/いぼ・血豆/膿 痛み/腫れ/いぼ・血豆/膿