Vol.3 たんぱく質が見える

見えるBOOKシリーズ Vol.4 たんぱく質が見える たんぱく質をしっかり摂って健康的な体作りを [監修]関西電力病院 総長 清野裕先生 公益社団法人 日本糖尿病協会 検証済

たんぱく質は、3大栄養素の1つで筋肉をはじめ、内蔵、皮膚、爪、髪の毛、血液など身体の様々な部分をつくるために必要な栄養素です。そのため、たんぱく質が不足すると筋肉量が減ってしまうだけでなく、免疫力が低下して病気になりやすくなったり、肌や髪の毛の質が悪化したりします。 たんぱく質は「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の大きく2つに分けられます。動物性は肉や魚、卵、乳製品など、植物性は豆類、穀物などに含まれています。それぞれ、たんぱく質を構成する成分が異なるためいろいろな食品からバランスよく摂取するようにしましょう。
たんぱく質の1日の食事摂取推奨量(18歳以上) 男性60g・女性50g 日本人の食事摂取基準(2015年版)より 普段、バランスのよい食事を三食きちんと食べている人なら推奨量を十分に摂取することができます。しかし、加齢などによって食事量が減っているという人は、たんぱく質が不足しないように注意しましょう。※腎臓病の人は、腎機能に負担をかけないように健康な人と比べ、たんぱく質の摂取を制限する必要があります。主治医と相談しておきましょう。 食べる順番も意識しようたんぱく質ファースト! 近年、糖尿病や肥満の対策として、野菜・おかず・ご飯の順番で食べる食事法が推奨されています。しかし、その順番だとお腹がふくれて肉や魚が十分に摂取できないという人は、最初に肉や魚を食べるという食事法も一案です。その順番で食べることで、ご飯を先に食べるよりも食後の血糖値上昇を抑えることができます。 筋力アップの強い味方!必須アミノ酸の「ロイシン」 たんぱく質をつくっているのがアミノ酸です。体内でつくることができない「必須アミノ酸」は、普段の食事などから摂取する必要があります。なかでも、分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸(BCAA)の1つである「ロイシン」は、筋肉維持や増強などに役立つとされています。 分岐鎖アミノ酸(BCAA)…必須アミノ酸の中で、特に運動時に重要な役割を果たす。バリン、ロイシン、イソロイシンがこれにあたる。
ロイシン含有量一覧 ロイシンは、肉類や魚介類、乳製品、大豆製品などに多く含まれます。一覧表を参考に上手に食事に取り入れていきましょう。