冬本番!かぜの予防とセルフケア

Q4

鼻かぜを長引かせないためには?

A. 二次感染を防ぐ早めのケアが大切です。

鼻の粘膜にウイルスや細菌が付着すると炎症が起こり、鼻水や鼻づまりといった症状が現れます。花粉症やアレルギー性鼻炎の鼻水は透明でサラッとしているのに対し、ウイルスによる鼻かぜの初期に見られる鼻水は、透明で少し粘りがあるのが特徴です。黄色や黄緑色の鼻水や痰が出る場合は、〝二次感染〟といって、新たなウイルスや細菌に感染しているサインです。

二次感染を招いてしまうとかぜを長引かせることになるので、初期段階で早めに症状を抑える市販薬を服用しましょう。薬は症状が軽くなったからといってやめてしまわずに、症状が治まるまで用法・用量通りのむことが大切です。

そして、症状に応じた対処法を知っておくことも必要です。例えば、鼻水は粘膜に付着したウイルスや細菌を排除するために出るもの。ティッシュで栓をして止めたり、すすったりせず、こまめに鼻をかんで鼻水を出すようにしましょう。

また、鼻づまりを和らげるセルフケアとして、ツボ押しや芳香浴を取り入れてみるのも一案です。

鼻づまりを和らげるセルフケア

  • ツボ押し

    鼻のつけ根の両脇にある「晴明(せいめい)」と、小鼻の左右のふくらみの脇にある「迎香(げいこう)」は、鼻水や鼻づまりに有効なツボ。左右の指先をこすり合わせて温めた後、「晴明」から「迎香」まで上下にさする。

  • 芳香浴

    ペパーミントは、鼻づまりの緩和に有効な香り。熱湯を入れたマグカップに精油を1、2滴垂らし、蒸気をゆっくりと鼻から吸引する。外出する時は、精油を1、2滴垂らしたハンカチやマスクを持ち歩くとよい。

Q5

かぜの時は入浴してもよい?

A. 体の状態を見極めて入浴しましょう。

湯船に浸かって体温を上げることは、免疫力アップにつながります。また、蒸気による保湿効果でのどや鼻の粘膜を潤し、低温乾燥を好むウイルスや細菌の活動を抑える効果も期待できます。ただし、入浴は体力を消耗させるため、長風呂や42℃以上の湯に浸かるのは避けましょう。また、38℃以上の高熱がある場合や上気道に炎症があり、咳がひどい場合は控えるなど、体の状態を見極めながら入浴することが大切です。

Q6

咳を鎮めるには?

A. 乾燥を防ぎ、のどを潤しましょう。

気道に侵入したウイルスや細菌を排除するための防御反応として咳が出ます。初期症状は、コンコンといった軽い咳ですが、気管や気管支まで炎症が広がると、ゴホンゴホンという痰がからんだ咳になります。痰の量が増えたり、色が黄色や黄緑色をしていたりする場合は、症状が悪化しているサインです。

咳を和らげるセルフケアとして、のどを潤すことが有効です。温かい飲み物やのどを潤す効果のある食材を取り入れるとよいでしょう。一方で、唐辛子などの辛い物やアルコールは、のどに刺激を与え、炎症を引き起こしやすくなるので、控えるようにしましょう。また、うがいやマスクの着用は、のどを潤し、加湿効果が期待できる他、二次感染の予防にもなります。

症状を和らげる賢い食の活用術

咳がつらい時におすすめの飲み物が、カモミールティー。カモミールには消炎作用があるため、気道の炎症を和らげてくれます。保湿効果の高いはちみつを加えるのもおすすめです。また、気道を潤し、咳や痰を鎮める効果があるといわれている大根は、葉の部分にビタミンCが豊富に含まれているので、捨てずに活用しましょう。ビタミンCをしっかり補うためには、生のままが一番。細かく刻み、カツオ節としょうゆで和えた物を、温かいご飯やお粥と一緒にいただきましょう。

カモミールティ、大根の葉イラスト
Q7

今年かぜをひかないためにはどうすればいい?

A. 免疫力を高めるライフスタイルを心がけましょう。

免疫力を高めるためには、食事や運動、睡眠、ストレスをためないことが大切です。食事は、季節の食材を意識して取り入れましょう。旬の物は味もよく、栄養価がとても高い上に、その季節に体が必要とする栄養を与えてくれます。

次に運動については、体力を消耗するような激しい運動よりも、ストレッチやヨガ、ウォーキングなど、無理のない軽めの運動がおすすめです。体を動かすことで、血行が促進され、筋力がつくと体温も上がり、免疫力を高めることにつながります。また、ストレス解消にも効果的です。

十分な睡眠をとることも大切。睡眠時には、病原体から体を守ってくれる免疫細胞が活発になり、疲労回復や免疫機能を強化するホルモンが分泌されるからです。

病原体を跳ね返す男性イメージ