筋肉を正すと体形が変わる!
骨盤のゆがみも筋肉から
〝女性の体調は骨盤で決まる〟とも言われるくらい女性の健康にとって骨盤は大事なもの。骨盤を整えるのにも、やはり「筋肉」が関係しています。ここでは骨盤の働きや筋肉との関係についてお話しします。
骨盤周りの筋肉
骨盤周りには、股関節を動かす筋肉や、腹部を構成している筋肉など、大きな筋肉が数多くあるのが特徴。骨盤底筋群が骨盤の底を支え、主に上からは腹横筋、下からは内転筋がその骨盤底筋群を支えている。


骨盤はスムーズに開閉することが大事
女性の骨盤は上から見ると鉢のような形で、中に子宮や卵巣、膀胱、腸などの臓器がしまわれています。これらの臓器を守ることが骨盤の一番の役割といえます。その骨盤は、複数の筋肉に支えられながら、常に開閉を繰り返しています。1日の中でも日中の活動時は閉じ、睡眠時は開くというリズムがある他、女性は月経周期に合わせて月単位でも開閉を繰り返しています。
しかし、骨盤周りの筋肉がアンバランスになると、骨盤に左右差(ゆがみ)が生じ、スムーズな開閉を行えなくなります。開閉リズムが狂うと、骨盤と共に動いていた子宮の働きにも影響し、その結果、月経痛や月経不順、PMS(月経前症候群)などを招いてしまいます。
「骨盤は自分では動かず、周りの動きを受けて動きます。骨盤がゆがむのは、周辺の筋肉の使い方が悪いから。骨盤は被害者なんです」と有吉先生。骨盤を整えて不調知らずの体になるには、周辺の筋肉にアプローチするのが正解なのです。
骨盤に関連する主な筋肉は、内転筋と腹横筋、骨盤底筋群です。このうち内転筋は脚を閉じる時に使う筋肉ですが、現代の女性はこの内転筋が弱くなっているとも。有吉先生いわく、「毎日のように電車に乗って見ていますが、脚を閉じて座っている女性は滅多に見かけません」。脚を閉じて座るクセをつけるだけでも、内転筋のトレーニングになるそう。今すぐ実践できますね。
骨盤の「開く」「閉じる」とは?
骨盤が「開く」とは、骨盤の鉢のスペースが広がってリラックスした状態。骨盤全体が少し後ろに倒れるため、「骨盤が後傾する」という表現もされます。一方、「閉じる」とは、鉢のスペースが狭くなり、内臓を支えて活動に備えた状態。骨盤全体が少し前に倒れるため、「骨盤が前傾する」という表現も。ちなみに日本人女性の多くは、右イラストのように骨盤開き傾向です。「骨盤が全くゆがんでいない人はいませんが、不調が生じている人、体形をよくしたい人は、骨盤のゆがみ改善に取り組んでみてください」と有吉先生。

