自分で健康を守る よくわかるコレステロール対策
「おいしく食べながら、コレステロール対策しましょう」
監修 足立 香代子 先生

あだち・かよこ 管理栄養士。1968年中京短期大学家政科食物栄養専攻卒業後、せんぽ東京高輪(現・東京高輪)病院などを経て、現在に至る。医療現場で過剰栄養に対する栄養指導を実践。著書に『せんぽ東京高輪病院日本一の減る塩定食』(ワニブックス)等多数。
LDL(悪玉)コレステロールを上げる加工食品には注意!

LDLコレステロール値を正常に戻すためには、食生活が重要なカギを握ります。とくに注意が必要なのは、コレステロール値を上げる食品の食べ過ぎ。トランス脂肪酸が含まれたマーガリンやショートニングを使ったスナック菓子や揚げ物類などは食べ過ぎないように心がけてください。
LDLコレステロール値を正常に保つとして注目される“地中海食”は食生活のお手本になります。新鮮なオリーブオイル、野菜や豆類、魚介類を中心にした食事なので、脂身の多い肉類などの摂取量が減らせるメリットもあります。
悪玉コレステロールを下げる食品をとりましょう。
LDLコレステロール値を下げる働きのある食品を積極的に摂りましょう。まずは「食べる量」に注意して腹八分目を心がけ、栄養バランスのよい食事を気長に続けることが、コレステロール値を上げない食生活のポイントです。
脂質異常症を予防・改善する食品
ビタミンAが多い食品
抗酸化物質の代表βカロテンは体内でビタミンAに変わります。にんじんなど緑黄色野菜、トマトのリコピン、鮭などのアスタキサンチンなどにも含まれます。
-
にんじん
-
レバー
-
小松菜
-
モロヘイヤ
ビタミンCが多い食品
ビタミンCも抗酸化物質の代表。水溶性で、熱に弱い性質があり、くだものや野菜に多く含まれています。
-
さつまいも
-
ゴーヤ
-
ブロッコリー
-
キウイフルーツ
ビタミンEが多い食品
ビタミンEは過酸化脂質の合成をおさえる働きがあり、老化防止ビタミンとも呼ばれます。植物油やアーモンドなどの種子類、豆類、魚介類に多く含まれています。
-
かぼちゃ
-
アーモンド
-
ほうれん草
-
ウナギ
EPAが多い食品
魚の油には動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ作用のあるEPAやDHAが含まれています。生食のほか、野菜と一緒に調理して魚の油ごと食べる方法がおすすめです。
-
イワシ
-
サンマ
-
サバなどの青背魚
食物繊維が多い食品
野菜や海藻には、コレステロールの吸収を抑える食物繊維がたっぷり入っています。体内で消化吸収されずに消化管をそのまま通るので、便通を促したり、腸内の有害物を体外へ排出する働きもあります。
-
玄米
-
いも類
-
きのこ類
-
野菜
-
海藻
-
こんにゃく
-
果物
▼食物繊維を多く摂るには…
1日25〜30g(野菜なら両手に山盛り)を目標に。野菜は水分が多いので煮る、ゆでる、蒸すなどの調理をすると量が食べられる。特に食物繊維の多い緑黄色野菜を食べるように。