早めの対策で快適に 花粉症対策

マスクを着けて目をこする女性 写真

学びPoint

1.どの世代にも花粉症が急増している

2.症状が出始める前のセルフケアを身につける

3.スギ花粉症に有効な舌下(ぜっか)免疫療法が注目されている

花粉症のくしゃみ イメージ

ながくら耳鼻咽喉科 アレルギークリニック院長

永倉 仁史 先生

永倉 仁史 写真

ながくら・ひとし 1982年東京慈恵会医科大学卒業。
同大学や東京厚生年金病院の耳鼻咽喉科勤務などを経て06年より現職。日本アレルギー学会専門医。花粉情報協会理事。国の花粉症研究にも参加。著書に『スギ花粉症は舌下免疫療法(SLIT)でよくなる!』(現代書林)など。

この記事は2016年1月のものです。

Q1

花粉症とは?

A. スギやヒノキなどの植物の花粉に対して体が引き起こすアレルギー反応です

症状はくしゃみや鼻づまり、鼻水の他、目やのどのかゆみ、目やにや涙が出たり、湿疹や皮膚炎が起きたりすることも。命にかかわる重篤な病気ではないものの、毎年数カ月に及ぶ花粉の飛散時期は継続的に症状が続くため、体の負担となるだけでなく、集中力や注意力が低下し、日常生活の質を下げてしまいます。

花粉症とかぜを見分けるには?

くしゃみ、鼻水、鼻づまりは、かぜでも同じ症状が見られます。見分けるポイントを覚えておきましょう。

チェック

花粉症

目のかゆみや充血がある

発熱はほとんどない

花粉の飛散時期には継続的に続く

かぜ

咳や痰、のどの痛みがある

熱が出ることが多い

1週間ほどでよくなる

Q2

スギ花粉症患者が増えているのはなぜ?

A. 戦後、全国規模でスギが植林されたためです

日本で初めて花粉症が確認されたのは、1960年代のことです。61年にブタクサ花粉症が、63年にスギ花粉症が報告されました。その後スギ花粉症は、70年代後半から急激に増加しました。2008年の全国調査からは、およそ4人に1人がスギ花粉症であると推定されます。これほどスギ花粉症が猛威をふるっているのは、世界でも日本だけです。

もともとスギは日本に古来からある植物ですが、木材や治水の利用を目的に戦後多くの山々に植林され、人工林が爆発的に増えました。それらのスギの樹齢が、花粉を多く生産する30年を過ぎた頃から、過去にない量の花粉が飛散し始め、現在もそれが続いています。都内で観察されるスギ花粉の飛散数を見ると、最近10年の平均飛散数は、それ以前と比較して約2倍に増加しています(下図参照)。

スギの伐採や、別の樹木に植え替えをするなど花粉症対策は進められていますが、人工林の齢級※を見る限りでは、これから10年、20年先もこの状況に変化はないといわれています。年々夏期の気温が上がっていることも、花粉の増加に拍車をかけています。

また、森林が多いエリアよりも都市部で花粉症を発症する人が多いのは、大気汚染がアレルギー性鼻炎の発症要因になっているためとされています。さらに、現在の日本のように過度に衛生的な環境も、アレルギー疾患の増加を起こす一因と考えられています。

※樹木を齢によって分けた階級のこと。

近年のスギ花粉症有病率(東京都)

近年のスギ花粉症有病率 東京都福祉保健局「花粉症患者実態調査」より 各世代とも年をおうごとに花粉症有病率は増加傾向にある

東京都では15~59歳の3人に1人がスギ花粉症を有していることが分かります。近年、各世代で増加傾向が見られますが、特に14歳以下の年齢層で増加、15~59歳の有病率との差が小さくなっています。

スギ花粉飛散数の変化(東京都)

スギ花粉飛散数の変化 2004~2013年の平均飛散数は、1987~2003年と比較して約2倍に増加。

都内のスギ花粉の飛散数を見ると、最近10年(2004~2013年)の平均飛散数は、それ以前(1987~2003年)と比較して約2倍に増加している。

資料:慈恵医大耳鼻咽喉科鼻疾患班アレルギー研究グループ
データ提供:遠藤耳鼻咽喉科・アレルギークリニック 遠藤朝彦博士

Q3

発症する人としない人がいるのはなぜ?

A. 花粉に反応する体質かどうかによります

花粉症のようなアレルギー反応には、体内の免疫機能が関係します。免疫とは、体内に外敵が入った時にそれを退治するための抗体という〝武器〟をつくる仕組みです。この免疫が正しく働くことで体の健康が守られているのですが、時折、外敵を排除しようとする反応が過剰に起きてしまうことがあります。これがアレルギー反応です。反応が起きるかどうかは体質によりますが、一度反応が出てしまうと治ることが少ないのが特徴です。

花粉症の場合は、体が体内に入った花粉を外敵と見なし、排除するために、アレルギー反応を引き起こすIgE(アイジーイー)抗体をつくることから始まります。花粉が体内に入るたびに抗体が増え続け、やがて一定量を超えると、体内にヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、それらが鼻や目の粘膜に作用して鼻水やくしゃみといった症状を引き起こします。

ある調査※によると、都会に住む20代前半の73パーセントにIgE抗体の陽性が見られました。陽性であれば、今は花粉症を発症していなくても、いずれ一定量を超えた時に発症する可能性があります(コラム参照)。

※国立成育医療研究センターや東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科などが行った調査。

花粉症のメカニズム

  • 花粉が顔のまわりを飛んでいるイラスト

    ❶花粉の吸入

    鼻や目、口から花粉が体内に入る。

    ↓
  • 肥満細胞にIgE抗体がついているイラスト

    ❷IgE抗体の生成

    鼻や目の粘膜などで、花粉に反応してIgE抗体がつくられる。IgE抗体は肥満細胞※に結合し、体内に蓄積する。花粉が入ってくる度にIgE抗体がついた肥満細胞は増える。

    ↓
  • IgE抗体ががついた肥満細胞がヒスタミンなどの化学伝達物質を放出するイラスト

    ❸ヒスタミンなどの放出

    IgE抗体がある一定量まで増えると、肥満細胞はヒスタミンなどの化学伝達物質を放出する。

    ↓
  • くしゃみをするイラスト

    ❹花粉症症状の出現

    ヒスタミンなどの化学伝達物質に鼻や目の粘膜が反応し、症状が現れる。

※「肥満細胞」とは、肥満している人に多いわけではありません。ヒスタミンなどのアレルギー症状の原因物質を蓄えて、大きく膨らんでいるために名づけられた細胞です。

「アレルギーコップ説」とは?

  • アレルギーの発症を、コップに注いだ水に例えた説です。生まれつきの体質に、大気汚染やストレス、衛生環境、大量のアレルゲンなどが加わり、コップの水があふれるように体の許容量を超えてしまうと、症状が起きる可能性があるという考え方です。

  • 水質汚染、大気汚染、ストレス、アレルゲン、アレルギー体質がコップに溜まっていき、
												許容量を超えるとアレルギーが発症するというイラスト
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